テスラのオートパイロット

テスラの魅力はいろいろありますが、まずは独断でその魅力をランキングしてみます。

  1. クルマというものの再発明であるということ
  2. オートパイロット
  3. ファルコンウィングドアを含めたギミック

T型フォードが発売されたのが1908年ということなので、ガソリン車の歴史から100年を経て、電気自動車という新しいムーブメントが実用性のレベルに到達したのだと思います。

ガソリン車にはさまざまな不自由があります。エンジンを始動しなければいけないこと、エンジンが即その力を発揮するには回し続けなければいけないこと、常にタンクにガソリンや軽油の残量を維持しなければいけないこと、エンジンまわりの温度を一定に保たなければいけないこと。

電気自動車も含めて、普通のクルマにはイグニッションがあり、これをONにしないと走りません。(当たり前ですね)

でも、テスラにはイグニッションという概念はありません。キーを持ってクルマに近づくとアンロックされ、ドアノブをタッチするとドアが開く。乗り込んでブレーキペダルを踏むと、ドアは自動的に閉まり、シフトレバーをDレンジに入れてアクセルを踏めば動きます。イグニッションはないし、パーキングブレーキを手動で操作することもありません。降りるときも、パーキングボタンを押したら、あとは降りるだけ。自動的にパーキングブレーキがかかり、クルマから離れると自動的にロックされます。快適なカーライフを根本から考えたら「こうなりました!」というのが、テスラ最大の魅力だと思います。

そして次にくるのがオートパイロット。クルマに対する考え方は人それぞれいろいろあると思います。運転するのが楽しい、加速することが楽しい、スピードを出したい、ワインディングを駆け抜けるのが楽しい、ドリフトなどの限界姿勢をコントロールすることが楽しい。でも、おそらく日々クルマを使う中では、運転することの楽しさよりも、負担感が大きい。常にいろいろなことに目配りして、制限速度を守って、他のクルマの迷惑にならないように、交通をスムーズに維持するように、渋滞では前の車にきちんと追随するように。だからテスラはこの負担を最小限に軽減するために、先端技術を活用するわけです。

現状のテスラのオートパイロットは、まだまだ制限が多い。高速道路は150km/hまで設定できるようになっていますが、大きく曲がるカーブなどで乗っている人の安心感を守るような減速は不得意で、ちょっとアグレッシブな運転をします。それでも、車線と車間をクルマがコントロールしてくれるのは、安心感が全然違うし、この緻密さは人間より確実性が高い。一般道は常に標識を読んでいて、制限速度+10km/hまで設定できますが、現在のオートパイロットは、おそらく車線と車間を中心に制御しているので、バイク、自転車、駐車中のクルマなどに対するリアクションはほとんどなく、オートパイロット任せにしているとヒヤッとします。

もちろん、オートパイロットを必ず使わなければいけないわけではないので、普通に運転すれば良いのですが、車線と車間のアシストがあるだけでも、安全性には必ずプラスに寄与しているし、より他のこと(歩行者や自転車など)に注力できるので、確実に安全性は高まっていると感じます。

そしてファルコンウィングドア。目を引くのはこの上ないし、実用性としても、横幅が狭いところでは、上にスライドするように開くので、なかなか便利です。難点は閉めるときの操作で、4種類あります。(1)ピラーにあるスイッチ、(2)ドア本体にあるクローズボタン、(3)コンソールパネルの画面操作、(4)キーフォブですが、(2)のクローズボタンは開いている状態では相当上の方にあるので、子供は届かないし、ちょっと背が低めの女性なども難しいくらい。(1)は搭乗後に閉めるときには有効ですが、降りるときには、スイッチ操作をして閉じる前にドアの下から逃げるように脱出しなければいけないのが今ひとつ。結局は(3)か(4)で操作することが多くなります。キーフォブのトリプルクリックで、フロントやテールゲートも含めたすべてのドアを一撃で閉めるという機能はよく使います。

しかし何にしても、人から一番聞かれるのもオートパイロットの話で、注目度はとても高い。先日、Elon Muskがtwitterで「来月リリースのオートパイロットの新バージョンは絹のようになめらかで最高!」とツイートしていたので、6月のアップデートが待ち遠しい。通信機能が標準装備で、アップデートにワクワクするのも、テスラの大きな魅力のひとつです。

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カテゴリー: 走り

作成者: evlife

郊外に引っ越したのを機にガソリンと決別。とはいえ、平日は千葉県から都内に電車通勤なので何も変わらず。妻は平日に仕事でクルマを使っています。子供は男の子が2人。

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