電気自動車とガソリン車の経済性

電気自動車の走行コストは安いのか?というのも、よく聞かれる質問です。いろいろな条件が違うので、一概に比較するのは難しいのですが、真剣に比較してみましょう。

比較が難しい理由のひとつは、ガソリン車側の問題。ガソリンの価格が変動するし、地域差があるし、乗り方によって実質燃費が大きく違います。そしてもうひとつは電気自動車側の問題。充電方法によって電気代が大きく違い、乗らなくても電気を消費します。電力自由化で電気料金はより複雑になり、電力会社によって電気代も違えば、ソーラーパネルを設置して自前で充電することすらできるのですから、比較は本当に複雑です。

ここはひとつ、話を単純化するため、前提を設けることにします。

  1. 電気自動車本体を購入する経済性については、議論から除外する。
    EVはバッテリー劣化によってリセールバリューが低いとか、その反面、補助金が出るとか、選択肢が少ないとか、いろいろ意見はあると思いますが、ひとまずその議論は除外して考えます。
  2. 燃料費以外の維持費の差額は含めない。
    ガソリン車はエンジンオイル交換の費用がかかったり、ガソリンの水抜き剤があったり、ブレーキパッドが減ったり、ミッションオイルも必要だったりしますが、EVは回生ブレーキがメインなのでブレーキパッドは減らないし、ミッションはないし、エンジンオイルもありません。でもそれなりに自動車を使う前提で考えれば、これらの費用はそれほど大きい割合にはならないので、ひとまず置いておきましょう。
  3. 電気代は東京電力
    ひとまず新電力は考えず、地域によっても電気代は違いますが、自分の場合を中心に東京電力の電気料金をベースに考えます。関東地方の場合、新電力で競争力のある深夜電力を提供している会社はないので、EVは東京電力がベストです。
    我が家はオール電化の電化上手ですが、実はこれ今年の4月に廃止されて、新規契約ができなくなっています。代わりになるのはスマートライフなのですが、深夜電力だけで見ると大きく値上がりしている上に、深夜電力の適用時間が短縮されているので、EVにとっては相当な痛手です。そこで電気代は、電化上手、スマートライフ、スタンダードの3種類で比較してみます。

年間走行距離が3,000kmの場合(都内を想定)、1万kmの場合(都市部郊外を想定)、3万kmの場合(通勤などにも使う地方を想定)で、年間の燃料費を表にしてみました。ガソリン車は走った分だけのガソリン消費(ガソリン価格はgogo.gsの全国平均価格)ですが、EVは乗らなくても電力を消費します。テスラの場合、メーカーの主張は1日の自己放電が1%以下とされていますが、放電以外にも消費していることもあり、経験的にはもっと減るので、1日あたり2kWhとして計算しました。i3はその半分程度です。

燃費 料金体系 年間3000km 年間1万km 年間3万km
ガソリン 高級車 10km/L ハイオク(138円/L) 41,400 138,000 414,000
 エコカー 20km/L レギュラー(127円/L) 19,050 63,500 190,500
電気(テスラ) 230Wh/km
2kWh/日
電化上手(12.25円/kWh) 17,395 37,118 93,468
スマートライフ(17.46円/kWh) 24,793 52,904 133,220
スタンダード(30.02円/kWh) 42,628 90,961 229,053
電気(i3) 130Wh/km
1kWh/日
電化上手(12.25円/kWh) 9,249 20,396 52,246
スマートライフ(17.46円/kWh) 13,182 29,071 74,467
スタンダード(30.02円/kWh) 22,665 49,983 128,035

年間3,000km程度であれば、どんなクルマに乗っても、維持費に大した差はつきません。それでも電化上手を利用した場合のEVの走行費用はとても安いことがわかります。

我が家は年間1万kmあまりという感じなので、2列目に該当します。ここまでくると電化上手の恩恵は圧倒的で、大型EVで年間1万km乗っても月額3,000円くらい、超低燃費のハイブリッドカーの半額に迫ります。もう少し電気料金の高いスマートライフでも同クラスのガソリンの半分以下という印象になります。

走行コストが安いと、クルマに積極的に乗りたくなり、カーライフはより楽しくなります。すでにエコキュートなどで電化上手を使っている方は、これをEVに充電しないのはもったいない!

3 Replies to “電気自動車とガソリン車の経済性”

  1. ピンバック: 冬の電費 | EVライフ
  2. 税金の問題を考慮しないと思います。現在ガソリン等には約半分以上の税金がかかってますが、現時点での電気には
    用途別として(道路使用税)の税金がかかっていない。近い将来車に使う電気にも何らかの税金が考えられる。故に現在はお得ですが、今後その差はだいぶ近寄ると予想されます。

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