BMW i Remote

我が家のテスラモデルXと、BMW i3はどちらも電気自動車であるとともに、コネクテッドカーです。通信モジュールを内蔵し、常にネットワーク接続し、スマートフォンのアプリからコントロールできます。

テスラとBMW、それぞれのアプリには設計思想の違いがあります。そもそもリモートからクルマに何をしたいのか、何ができるのか。今日はBMW i Remoteと、そのあり方を中心に考えてみます。

BMW i Remoteは、使い始めるまでがそれなりに面倒です。まず最初にBMWのネットワークサービスであるConnected Driveに登録する必要があります。そもそもこのサービスのURLがわかりにくく、微妙に名称が違うことがひとつのハードルです。

Connected Driveに登録すると、その次に車両登録をします。Webから車両番号を登録すると、車両内のConnectedDriveメニューにメッセージが届きます。このメッセージを開くと、6桁のコードが書かれているので、これをConnected DriveWebサイトで入力することで、Connected Driveアカウントと車両が接続されます。

この作業はすべてWebサイトから実行しなければならず、アプリでは何もできません。アプリを起動しても、IDとパスワード入力画面だけが表示されます。Connected Driveには登録済みであっても、車両登録していないアカウントは使えません。車両登録まで終わって初めて、アプリにアクセスすることができます。

車両登録が終わると、Webから車両にアクセスできるようになります。この時点では車両の状態を見ることしかできないのですが、Web画面からコントロール機能を有効にすることで、車両の状態を変更できるようになります。この変更も、アプリからはできず、車両内のメニューでもできず、WebのConnected Driveページからしかできない。なんとも初期設定のハードルが高く、わかりにくいのはBMWの特徴という印象があります。

コントロールを有効にした後のWeb画面は以下のような感じになります。

BMW ConnectedDriveのリモートコックピット

車両の状態としては、充電状態やオドメーターの走行距離、車両の位置、ドアロックや窓の開閉状態、保守点検の履歴、これまでの電費、TPM(タイヤの状態)などが確認できますが、操作できるのは、ロックする(または解除する)、ヘッドライトのパッシングをする、充電設定を変更する、出発時刻やその時点でのエアコン温度を設定する、地図から目的地をセットする、車内に表示するニュースを設定する、ナビの地図を最新に更新する、といったことができます。

画面はキレイなのですが、ひとつ操作をするのに数分かかります。どうしてこんなに遅いのでしょうか(笑)いつの時代だよ!とツッコミを入れたくなるような操作感です。アプリの画面もデザインはキレイです。

BMW i Remoteスマートフォン(Androidアプリ)の画面

 

また、BMWの場合、Connected Driveに車両登録できるのはひとつのアカウントに限られています。すでにConnected Driveに登録されている車両を、別のアカウントから登録すると、以前に登録されているアカウントから自動的に削除されてしまいます。家族で1台のクルマを使うようなケースではとても使いにくいですね。ひとつのアカウントで複数のスマートフォンからアプリを使うことはできるようなので、家族でひとつのアカウントを使いまわすような設定になります。

テスラの場合は、初期設定の手順が大きく違います。テスラは最初からMyTeslaというページに登録しないと、そもそも購入ができません。店頭で契約するにも、Webから注文しないといけないのです。この時点で自動車メーカーとしては相当に異例です。予約時点からMyTeslaを通して常に状態がわかり、生産され、出荷される状況が確認できます。納車後もMyTeslaで車両と紐づけされていて、この組み合わせは自分で変更することはできません。テスラでは、ネットワークサービスは自動車に対するオマケではなく、むしろ車両はMyTeslaのアプリ内課金アイテムなのです。

例えば我が家のモデルXは60Dなので、MyTeslaのページで75Dにソフトウェアアップグレードすることができます。決済は登録クレジットカードです。自動運転などのソフトウェアオプションは、いつでもMyTeslaから新たに購入することができ、新しい車両の予約・購入もすべてここからできます。

テスラのアプリは、このMyTeslaに接続するアプリです。アプリをダウンロードして、テスラアカウントを入力すれば即使うことができ、アカウントに接続されている車両の状態を確認し、ロックや空調、クラクションなどを操作することもできます。そのうえ、サモン機能を使って車両を前後に動かすことまでできるのです!

テスラアプリ(Android)画面

テスラのアプリでは、BMW i Remoteと違って、操作は1秒程度で終わります。使い勝手は比較にならないと言って良いでしょう。

MyTeslaはひとつの車両を複数のアカウントで共有することもできます。ただ、これは自分ではできず、テスラの営業担当に登録を申請する必要があります。でも、家族がそれぞれのアカウントで使え、例えば複数のテスラ車両がある場合でも、車両ごとに使える人を切り分けることもできるので、これはBMWとは全然違います。このあたりは、もともとネットワーク上のアカウントを中心にして、車両をオプションと考えるテスラと、自動車を中心にしてネットワークアクセスをオプションとして考えるBMWの差と言えそうです。どちらが使い勝手が良いかは、明らかですが、ネットワークなんて必要ない!という人にとっては、テスラの手続きは煩わしいかもしれません。

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