テスラモデルXとBMW i3の自然放電

電気自動車の扱い方は、基本的にスマートフォンやPCと一緒です。何もせずにそのまま放置しても、自然に電力は消費されます。リチウムイオン電池がもっとも大きくダメージを受けるのは過放電ですから、電池の残量がゼロになるのはもっとも避けなければいけない事態と言って良いでしょう。

リチウムイオン電池は制御の難しい電池なので、常に電池側にBMS(電池管理ソフトウェア)があり、可能な限り過放電にはならないように制御されています。とても簡単に言えば、リチウムイオン電池の「残量ゼロ」は本当のゼロではなく、ある程度余力を持っているので、あまりユーザーはそれを意識する必要はないようになっています。

そうは言っても、電池には内部抵抗があり、電圧がかかっていれば必然的に電力が消費され、それは自己放電と言われます。一般的にはリチウムイオン電池は比較的自己放電が大きく、充電した状態で放置すると、常に一定比率の電力を消費するため、使い続けるためには定期的な充電が欠かせません。リチウムイオン電池には電極の素材によって種類がありますが、傾向としては、充放電性能を高めると自己放電は大きくなり、自己放電を抑えようとすれば、充放電性能が抑制的に(一度に放電できる電力の比率が小さく)なる傾向にあります。

テスラとBMWはこのバランスが大きく違います。特にテスラの場合は、自己放電だけでなく、待機時の消費電力がかなり大きい印象があり、単に駐車しておくだけでも、残り電力量が大きく減少します。

ちょうど今回約1週間の旅行で2台とも充電しない期間があったので、電力消費量を比較してみました。

初期状態 6日後 1日あたり減衰率
テスラ モデルX 58% 32% 4.3%
BMW i3 95% 93% 0.3%

初期条件が違うので、単純比較できるわけではないですが、i3は満充電なら1年くらい放置できる計算になりますが、モデルXは1か月ももたないことになります。

別記事でテスラモデルXの1日あたりの電力消費は「走らなくてもだいたい2kWh」としたのですが、今回の4.3%で計算すると、60kWh x 4.3% = 2.58kWhということになるので、おおまかには一致しているわけですが、2kWhよりは多いようです。

アプリから接続するときに、テスラは比較的すぐに応答があるのに対して、BMWは何度か接続タイムアウトすることもあり、おそらく省電力の考え方が違うということもあるのだと思います。テスラには各種の省電力設定があり、省エネモード、スマートエアコンディショニング、キャビンオーバーヒートプロテクション、常時接続の4項目は電池容量維持に効果があり、すべてオフにすれば、1日の消費量は1%以下になるようです。

人によっては、電気自動車は面倒だと感じるかもしれません。しかし、電池残量をそこまで意識しなければいけないことは非常に少ない中で、非日常でも安定して使うための知恵であって、普段意識することはほとんどありません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です